午後の散策

 一緒に出掛けると、たまたま同じものを見ているという事が、俺達にはよくある。

 一瞬でも見逃したら二度と共有できない瞬間を、二対の瞳は色こそ違えど同じ速度で捉え続けた。

『かぎしっぽの猫がいましたね』

 執事さんの筆跡はその時々の気分で跳ねたり、踊ったりする。追いかけてみようかと問う前から、この人がどんな答えを返すか、とうに分かり切っているが。