アカリさんにお願いです

「なあ、アカリにだけは俺の顔が普通に見えるんだろ? 自分が一番カッコいいと思ってる奴の顔じゃなくってさ」

「うん、そうだよ」

「……どんな顔?」

「んー……目が二つあって、口が一個で」

「そうだろうし、そうでなくちゃ困るんだけどよ。絵とか描ける?」

「お絵かき!」

 

 そうして描いてくれた似顔絵は、よく見るスマイルマークだった。手抜きか。いや、子供が持つ画力の限界か。

 俺の顔、こんな愛嬌のある風に見えてるんだなと思うと同時に、一人の男として言いようのないもやもやが残ったのだった。

「……絵とか、習わせようかなあ」

 それでも同じ顔だったら、さすがにスマイルを保てる自信がないけど。