ユスラさんを紹介します

「いらっしゃいアカリちゃん。今日は一人?」

「うん。宿題でね、自分の大切な人を紹介しますっていうのをやってるの」

「あら。私の事も書いてくれるのかしら?」

 背の高い椅子によじ登ると目線も高くて、なんだか大人になったみたいだ。こくりと大真面目に頷くと、ホットミルクをカウンターに置きながら、ユスラさんはくすくす笑う。

 ユスラさんは綺麗なひと。男の人は大抵メロメロになってるけど、するりとかわすのが上手。デートの断り方も上手いみたい。だって断られた人は誰も怒らない。カガミなんて逆に喜んでるようにも見える。

 時々、ちょっと遠くを見ていたり。どんな考え事をしてるのかな。

「……そうそう。今度のお休み、また一緒に買い物へ行きましょう。可愛いお洋服の店、みつけたの」

「うん、行くー! ユスラお姉さんとおそろいがいいなあ」

「ふふ、楽しみね」

 でもユスラさんは、笑っていてくれた方が素敵だなと思う。