デセオさんを紹介します

「デセオさんは神様です!」

「ふはは、その通りだッ! さあ、よきにはからえ!」

「ははーっ!」

 絵本に出てくる王様みたいに、気前が良くて、頼りになって、時々お茶目なデセオさん。本当の両手はしばられていて、マフラーみたいな黒いひらひらしたのが手の代わりなんだって。不思議、そんなひと学校でも見た事ない。

「デセオさん、にんじん食べる? 甘いお菓子だよ」

「おお、いわゆる駄菓子というモノだな。吾輩に献上する意思があるなら遠慮なくするがいい。赤いセロハンで米の菓子を包んだものが、どうしてにんじんなのか……その辺りの説明も抜かりなく!」

「それはね……気をつけて食べると、にんじんの味がするんだってカガミが言ってたよ」

「誠か!」

「……笑いをこらえながら」

「それ嘘じゃないのか!?」

 誰かとわけあうおやつは楽しいし、美味しいよね。

 それが本物のにんじんじゃなくっても。