ガッコウとは何ぞや

1.

「しっかしなあ……いくら拘束具着用と象徴の没収で、神性が九割近く抑えられられてるとはいえ、やっぱ邪神がほいほい家の敷居を跨ぐってのも、なかなかぞっとしない状況だよな」

「ぞっとしないならぞっとさせてやろうか、キサマ!」

「ウワアア! ほら、ちょっと気を抜くとすーぐ入り込むんだからこの邪神! おま、どっから入ってきたし! 窓とか全部閉めてるでしょ!?」

「ふふん、その程度。ちょちょいと吾輩のキーピック技術を使えばな」

「あ、魔法とかじゃないんだ」

「人間のマネゴトという奴である。それで、アカリは? 吾輩、アカリと遊びにきたんだが?」

「アカリなら学校だよ。さっき行ってらっしゃいしたばっかの、現在午前七時半を過ぎたところ……」

「なにィ!? ガッコウ! ってなんだ!?」

「そこまで驚いといて分からないのかよ!」

 

2.

「――成る程。つまり、将来すべてが役に立つかどうか分からないが、まあ何かで使えるかもしれんからいっぺん習っとけの精神で学問を満遍なく摘まませると」

「うん。俺が懇切丁寧説明した、社会性とか感受性を育てる要素をことごとく排した纏め方をサンキューです」

「そんな物、吾輩と遊んでれば自然と身につくであろうが!」

「あァ!? テメェと一緒とか一番身につかないだろ社会性とか! 季節の節目毎にエッグイ生贄要求してくる悪神とか教育に悪すぎるんだよ!」

「オマエ……口調とかキャラが変わるほど吾輩とアカリのお遊びに対して否定的なんだな……」

「……ごめん、ちょっと言い過ぎたから、壁にのの字書くふりしてさりげなく呪術の儀式準備するのやめて……これ賃貸だから。そんな冒涜的な言葉を血文字でつらつら書かれると困るんだわ……」

「安心しろ。カガミが毎朝家具の角に足の小指をぶつけるようになるだけだ」

「欠片も安心できない」