お祭りに行こう

 金魚掬い、ヨーヨー釣り、型抜き、今は射的。アカリは沢山の荷物を両手いっぱいに抱えながら、傍らで次々に撃ち倒されていく景品に開いた口が塞がらなかった。

 どうやら屋台の店主も同じ顔をしている。玩具の銃、そこへ詰める弾が尽きるとリヒトはそれで軽く肩を叩き自分の成果を平然とあらためた。

「全弾命中だな」

 その宣言へ我に返った店の主が、慌てて景品を袋へ詰めにかかった。これでどっさりのお菓子が追加。果たしてあれも持てるだろうかとアカリは心配したが、杞憂に終わる。射的の分を含めて、荷物の大半は彼が請け負ってくれたのだ。

「後で全部お前にやるが、道中の荷物持ちは引き受ける。寄りたい場所があったら言えよ、今日は終わりまで付き合ってやるから」

「あ、ありがとう、リヒトさん」

 あんまり現実離れした豪遊だから頭がついていかない。夢心地のまま、提灯に照らされ賑わう祭りを並んで歩く。