四行小説/四行沙汰

「思いつく限り、思いつく事をせよ?」朝食の席。古物屋を営む化け猫の主人へ、執事は自分に届いた絵葉書を見せた。訝しげな声は葉書に書かれていた文言を古物屋が復唱したものである。鋭い金の猫目を傍らの従者へ遣ると、年若い実業家風の美青年へ化けている主はぶっきらぼうに肩を竦めた。 「すればいいじゃねえか」...
 世の中において、葉書に勝る優雅な内緒話は無い。雇い主が寝入っている早朝、ポストへ郵便物を取りに行った執事は、主人宛てのものを抱えてキッチンへ戻ってきた。...